手を加えて好きになる




裁縫が苦手です。

苦手というか、なんでも器用に作れる人に憧れもあるし、挑戦したい!という気持ちは定期的にやってくるのです。 その度にちくちくと頑張ってみるのだけれど、手際が悪く時間がかかる上、完成物の出来は納得のいかない仕上がり。 いつも細部の処理が上手いことできなくて誤魔化しながら進めてしまうのが悪いのだけれど。。

1つ2つ何かを作ってはしばらく裁縫はいいやと裁縫セットをしまいこむところまでが1クール。

裁縫したい欲が最後にやってきたのは息子を出産する直前。 仕事も産休に入り、いつ産まれるか分からないというまな板の上の鯉気分を紛らわすために何かしようと手芸キットを買ってきた。 これで手芸にハマったら将来的には息子の服とかも自分で作れるようになるかしら、なんて無謀な欲が出ていたのもある。

夜な夜な自分の部屋に籠ってはちくちくちくちく。 ネトフリで「ザ・シェフ・ショー」を流し、バターたっぷりのチーズトーストなど高カロリーな料理を羨ましがりながら(体重増加がボーダーラインぎりぎりだったのです)縫物をするのが マタニティライフ終盤のライフワークになっていました。

そしてやーーーーーーーーーーーーっとのことで完成した2つのがらがら。

完成したものを見るとなんだか見本と大分顔が違う。そして完成したそばから縫い方が甘い箇所が気になって仕方ない。。と、またしてもあまり満足のいかない出来だった。

その後、無事に産まれた息子はわりと気に入って遊んでくれていたのだけど、なんでも噛むようになってきた時期に引きちぎられそうになったのであっけなくお役御免に。 壊れて中の鈴が出てきたら危ないので。

結局息子が今もずっと遊んでいるのは市販の丈夫に縫われた人形たち。

まあ、こうなるよね・・ 今回もまた裁縫したい欲が萎んでいくのを感じた。

そんなこんなでボタン付けくらいしか裁縫をしない日々を送っていたのだけれど、先日息子の通っている保育園から「来年度からは通園バックをトートバックでお願いします」お知らせがあったのがきっかけ。息子も2歳に近づいてきて保育園の準備などを自分でもやりやすいようにリュックよりもトートバックが理想だとのこと。なるほど。

それまで通園バックとして使っていたリュックとはひとまずお別れ。

そういえば家に使っていない大きなトートバックがあったな。でも柄が派手なので少し気乗りがしない。

そのバックは息子が産まれた時に市からもらったもので、全面にご当地キャラが大きくプリントされている。とちまるくんは好きだけど、普段使いにはもう少しシンプルなものが良いんです・・。

好きな布で柄が隠れるようにしてしまえばお気に入りのバックになるのでは?と思いついた。

しかし、帆布素材の硬い生地に手縫いをするのはたぶん無理。裁縫とは距離を置いているので当然ミシンなんて持っていないわけで。

貼り付けられる大きな布とかありませんかね?と手芸ショップの店員さんに泣きついてみると「これならアイロンでお好きな布を貼り付けられますよ!」とすすめられたのがMFシートなるもの。

これだー!!!!と布と一緒に購入しました。

布端の処理も手縫いでするのは億劫だったのでここもMFシートを使ってアイロンでぺたり。これは楽だ・・。

張り付けるのも帆布生地を選んだので厚みが出てしまい、どうもアイロンの熱が届いていないようで接着が不安な感じになっていたので角の部分だけ手縫いで補強しておきました。ここだけは少し頑張りました。

これで剥がれてしまって園の先生を困らせてしまうことはないでしょう。

MFシートに大いに頼りましたが、久々に達成感のある裁縫体験ができた感じ。仕上がりも気にいっているので大事に使っていこうと思います。

購入したMFテープは45cm×2mの大物。まだまだ余っているので今後も困った時に役立ってくれることでしょう。

無印かなんかで新しいバックを買うことも考えたし、布代テープ代や手間を考えるとかえってお高くついている気がするけれど、しまい込まれていたものに新たに使い道を与えてあげることができたことの方が嬉しい。

マッコウクジラかわいいね

私の趣味でアップリケを選んで付けているけれど、今後息子が気に入ったものがあれば増やしていってあげるのも楽しみだね。

余談だけれど、現在も使っている裁縫セットは小学生の時に購入したもの。 小物1つ1つに母の字で名前が書かれていてほっこりする。

たぶん一生使うと思います。